最近、小麦粉の高騰に伴い、米粉が注目を浴びていますが、この2つの違いは何なのか疑問に思っている人も多いはず。
この記事では、米粉と小麦粉の違いについて詳しく解説します。
さらに、米粉と小麦粉で唐揚げを作った場合、どのように仕上がりの差が出るのかも紹介していくのでぜひ参考にしてくださいね。
米粉と小麦粉の違いは?
米粉と小麦粉は、それぞれ原料が異なります。
米粉は米を砕いて細かい粉末にしたもの、小麦粉は小麦を製粉した食材です。
どちらも見た目は白い粉で見分けがつかず。栄養成分表で見ても、そこまで大きな違いは見られません。
成分 | 小麦粉(薄力粉) 100gあたり |
米粉 100gあたり |
---|---|---|
カロリー | 349kcal | 356kcal |
タンパク質 | 8.3g | 6g |
脂質 | 1.5g | 0.7g |
炭水化物 | 75.8g | 81.9g |
まずは、米粉と小麦粉の違いについて、3つのポイントに注目して解説します。米粉に含まれている栄養素のほか、揚げ物に使用した場合の油の吸収率についてお伝えしていきますね。
グルテンが含まれているか
米粉と小麦粉の最大の違いは、グルテンの有無です。
グルテン(グリアジンやグルテニン)は、小麦粉に水を入れてこねると作られるたんぱく質で、生地の粘りの元となります。一方、米粉にはグルテンが含まれていないため、小麦パンのように自由に成型することが難しいです。
グルテンが含まれていないことをグルテンフリーと呼びます。
小麦アレルギーを持つ方やグルテンを避けたい方にとって、グルテンフリーは重要なものとなります。
調理後に調理器具を洗うと、米粉と小麦粉に大きな差があるのがよくわかります。
小麦粉でパンを作った後など、ボウルやへらなどがべたべたで洗うのに苦労したことはありませんか? このべたべたがグルテンの正体です。
米粉はグルテンが含まれていないので、粘りがなく、調理器具は簡単に洗うことができます。
アミノ酸の含有量
米粉と小麦粉は、それぞれに含まれるアミノ酸の量に違いがあります。
アミノ酸は、私たちの体にとって重要な栄養素であり、たんぱく質の構成要素として機能します。特に必須アミノ酸は、食事から摂取する必要があります。
米粉には小麦粉よりも多くのアミノ酸が含まれています。特に、必須アミノ酸であるリジンの含有量が高く、他の必須アミノ酸もバランスよく含まれています。そのため、米粉を積極的に取り入れることで、アミノ酸の摂取量を増やすことができます。

アミノ酸は、私たちの体にとって重要な役割を果たしているよ!
主に筋肉の形成や修復、免疫機能の維持、髪や爪の健康維持につながるんだって。
油の吸収率
米粉と小麦粉の違いには、油の吸収率の差もあります。
また、米粉は小麦粉よりも油を吸いにくい性質もあります。
揚げ物をする際に小麦粉の代わりに米粉を使うと、余分な油をあまり吸わずに済みます。



揚げ物に米粉を使うことで、サクサクとした食感を楽しめるよ♪
米粉と小麦粉の唐揚げの仕上がりの差は?
お弁当のおかずといえば唐揚げ。おつまみや夕飯のおかずでも大人気メニューですね。
唐揚げを作るとき、衣の材料には小麦粉と米粉のどちらを使うべきか迷うこともあるでしょう。
小麦粉と米粉は、それぞれ異なる特性を持っています。小麦粉は粘り気があり、水分との相互作用によってしっかりとした衣を形成します。一方、米粉は軽やかな食感とサクサクとした食べ応えを与えます。
小麦粉を使うと、衣がもっちりとして香ばしく仕上がります。衣がしっかりと食材を包み込んでいるため、ジューシーさがしっかりと閉じ込められます。小麦粉の衣は、ほどよいコシと歯ごたえがあり、食べごたえも抜群です。
一方、米粉を使うと、衣がサクッと軽やかな食感に仕上がります。衣が薄くつくため、サクサクとした食感を楽しむことができますよ。米粉の衣は、軽やかな食べごたえとジューシーさが絶妙にマッチした一品となります。
どちらの材料を使うかは、個人の好みや食感の好みによって異なります。小麦粉を使うとしっかりとした食べごたえがあり、米粉を使うと軽やかな食感が楽しめます。また、両方を組み合わせて使う方法もあります。
食べごたえにこだわるなら小麦粉、軽めがお好みの場合は米粉。ダイエットや健康に気遣う方には米粉を使うことをおすすめします。あなたのお好みに合う唐揚げができますように。
おすすめの米粉と小麦粉の置き換え量
最近は米粉のレシピが増えてきたとはいえ、小麦粉のレシピに比べるとまだまだ少なく、米粉をどのように使用したら良いのか悩みますよね。米粉は小麦粉と同じように使用することができますよ!
唐揚げやてんぷらなどの衣に使う場合、小麦粉と米粉は同量の置き換えで大丈夫です。水っぽさが気になる場合は米粉を少量足して調節してください。
ケーキやクッキーなど、粉を多めに使う場合、小麦粉と米粉を同量にするとパサついたりまとまりにくくなる可能性が高いです。はじめから同量に置き換えることはせず、2割ほど少なめの量で作ることをおすすめします。
米粉は小麦粉に比べて水分をより多く吸収する傾向があります。そのため、米粉に置き換える場合、水分の調整も必要になることがあります。適切な水分量を加えることで、しっとりとした食感の料理を作ることができます。
米粉の特性を理解し、適切に活用することで、新たな食の世界を楽しむことができるでしょう。ぜひ、毎日の料理やお菓子作りに取り入れてみてください。あなたの食卓に、米粉の魅力が広がることでしょう。